この4年間の歩みと実績
出来事から見える、木更津の前進
はじめに
この4年間の木更津市政は、出来事に対応する行政から、出来事を次のまちづくりにつなげる行政へと進化してきた期間でした。
危機、挑戦、節目となる出来事一つひとつを、制度に、仕組みに、そして次の成長の土台へと転換してきた――
その積み重ねが、現在の木更津の姿です。
「元に戻すだけでなく、改善前進する行政」へ転換
- 主な出来事
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- 市長として3期目就任
- 鳥居崎海浜公園リニューアルオープン
- 市制施行80周年記念事業・きさらづ未来会議
- 学校跡地活用(木更津スポーツヴィレッジ、ETOWA KISARAZU)
- 木更津トライアスロン大会・ちばアクアラインマラソン復活
- 市内全域一斉防災訓練、新火葬場供用開始
- きさらづ特認校バス運行開始
- 実績として積み上がったこと
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- コロナ禍を経て、スポーツ・文化・交流イベントを安全に再始動
- 防災訓練を「行政主導」から「地域主体」へ転換
- 学校跡地を、教育・スポーツ・交流の拠点として再生
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中郷中学校の跡地 スポーツヴィレッジ -
富岡小学校跡地
ETOWA KISARAZU -
特認校スクールバス
- 主な出来事
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- 千葉県初の「オーガニックビレッジ宣言」
- 「木更津市彩り豊かな個性が集う共生社会づくり条例」施行
- パートナーシップ・ファミリーシップ制度開始
- SDGs未来都市認定
- 駅の図書室FLAT開設
- 江川総合運動場の再整備
- ETC時間帯別料金社会実験
- 実績として積み上がったこと
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- 多様性・環境・循環を「理念」から「制度」へ
- 公共空間・スポーツ施設・図書室を通じた日常の質向上
- アクアラインの渋滞対策として、国・県と連携した社会実験を実施
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SDGs未来都市認定 -
江川総合運動場 -
駅の図書室FLAT
- 主な出来事
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- 能登半島地震への復興支援
- 市公式ホームページ・LINE刷新
- 第3期オーガニックなまちづくりアクションプラン始動
- こども家庭センター設置
- 市役所朝日新庁舎建設着工
- ちばアクアラインマラソン開催(1万7,000人参加)
- 巌根駅エレベーター・Suica改札整備
- 実績として積み上がったこと
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- 情報が届く市役所への転換(LINE登録2.5万人超)
- 子育て・相談支援の「切れ目」を解消
- ユニバーサルデザインとZEBを軸に公共施設を更新
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巌根駅エレベーターと東口改札口 -
アクアラインマラソン2024
「評価」「数字」「外からの信頼」として結実
- 主な出来事
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- 木更津市史 自然編 資料 刊行
- 夜間急病診療所の市運営開始
- 大型民間投資の進展(アウトレット第4期など)
- 朝日新庁舎完成、駅前新庁舎整備が本格化
- オスプレイ暫定配備終了
- 港まつり来場者数 過去最多36万3千人
- 市税収入 過去最高224億円
- Organic Industry Forum in KISARAZU 開催
- 木更津市国際交流教育ネットワークの創設
- 実績として積み上がったこと
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- 医療・防災・財政の市としての自立性が向上
- 地域経済・観光・国際交流が同時に動く段階へ
- オーガニックを産業・国際交流・教育へと拡張
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駅前庁舎の完成予想図 -
朝日新庁舎 -
オスプレイ 暫定配備終了 -
Organic Industry Forum
in KISARAZU
4年間を通じて築いた“3つの実績軸”
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- ①暮らしを守る力
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- 医療・防災・子育て・福祉の基盤を再設計
- 危機でも機能する体制を確立
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- ②地域で回る力
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- アクアコインダウンロード数45,000件
- オーガニック農業・循環経済の定着
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- ③未来につなぐ力
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- 財政健全化とDXによる投資余力
- 新庁舎・文化芸術拠点・公共空間の更新準備
総括
木更津はこの4 年間、出来事を一過性で終わらせず、制度にし、仕組みにし、次の成長につなげてきました。
いま、その積み重ねの上に、「次の木更津」へ踏み出す準備が整っています。
4年間の実績
この4年間は、「暮らし、豊かに」「頼れるきさらづ」「未来ある行政モデル」という三つのポイントを柱に、医療・福祉・子育てから、オーガニック、環境、デジタル、文化、行財政改革まで、幅広い分野で歩みを重ねてきました。
ここでは、その主な実績を「暮らし」「木更津力」「行政モデル」という三つの視点で整理します。
1. ポイント1「暮らし、豊かに」 ― 安心な暮らしのかなうレジリエント(適応力のある)地域へ
- コロナ対応と感染症対策の経験を、これからの力に
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- 令和3年度から令和5年度まで、医療機関との連携により個別接種+集団接種体制を構築し、約48万回のワクチン接種を実施しました。
- 5類移行後は、医療機関のみでの定期接種体制へスムーズに移行し、「平時の仕組み」として定着させています。
- コロナ対応を振り返り、危機管理対策本部は役割を終えましたが、その経験を踏まえて「新型インフルエンザ等対策行動計画」を令和8年6月改定予定とし、次の感染症危機への備えを進めています。
- 情報が届く・つながる市役所へ
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- 市公式ホームページのリニューアルと同時に、市公式LINEを運用開始。令和7年10月1日時点で約25,000人が登録し、今や市の主力の情報発信ツールとなりました。
- 広報紙は、表現や特集の工夫に加え、商業施設への配架を増やすことで、「手に取って読まれる広報」へと改善を進めてきました。
- オープンデータは13件を公開、累計ダウンロード数は1,783回。今後は、市民・企業が「本当に使いたいデータ」をアンケート等で把握し、公開拡充と新たな公開手法の検討を進めます。
- 誰もが暮らしやすい、多様性を尊重するまちへ
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- 令和5年4月にパートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度を開始し、令和6年度までに14組が宣誓。県内自治体や全国ネットワークとの連携により、利便性向上も図りました。
- 性の多様性に関する動画・リーフレットを作成し、小5・中1・高1全員に配布。市公式SNS等も活用し、日常的な啓発を続けています。
- 外国人住民向けには、転入者向けチラシの作成、市内企業や公共施設への周知ポスター配布、市公式SNSでの情報発信を通じて、相談窓口が“見える”状態づくりを進めています。
- 女性の就労・起業・キャリア形成を支える
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- らづBizと連携し、木更津創業塾(年2回)や、イオンモール木更津での出張相談会(年6回・計20名参加)を実施。起業・独立にチャレンジする女性の相談に継続的に応じてきました。
- 子育て中の女性向けには、市独自のPC講座を実施し、定員30名に対して17名が参加。アンケートでは約9割が「満足」と回答し、就労への一歩を後押ししています。
- 健康づくりとスポーツの裾野拡大
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- 親子で参加できる「チャレスポ in KISARAZU」は、令和4年度:延べ738名、令和5年度:1,202名、令和6年度:1,052名が参加。子どもの「はじめの一歩」と、継続的な運動習慣づくりにつながっています。
- 江川総合運動場では、硬式規格の第1野球場(R5.4供用)、人工芝サッカー場(R5.8供用)を整備。市民体育館アリーナ・柔剣道場には空調を整備し、猛暑下でも安全にスポーツができる環境を整えました。
- 高齢者の未病ケア・フレイル予防、地域包括ケアの前進
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- 高齢者の保健事業と介護予防を一体的に実施し、市内7地区で高血圧・糖尿病性腎症の疑いのある方への保健指導+薬剤師によるお薬支援、通いの場での健康測定会・歯科講座などを展開。
- 地域包括支援センターは6か所、生活支援コーディネーターは5地区に配置(R7.4時点)。在宅医療・介護連携協議会も通じて、「住み慣れた地域で暮らし続ける」ための体制を整えています。
- がん検診受診率の改善とこれからの課題
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若年層へのチラシ配布、イベント啓発、オンライン申請、肺がん・大腸がん同日実施などにより、令和3年度→令和6年度で、受診率は
胃がん:2.0% → 2.1%
子宮がん:8.9% → 9.3%
乳がん:8.2% → 8.0%
肺がん:3.7% → 4.2%
大腸がん:3.8% → 4.3%
とおおむね改善傾向にあります。
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若年層へのチラシ配布、イベント啓発、オンライン申請、肺がん・大腸がん同日実施などにより、令和3年度→令和6年度で、受診率は
- 子育て支援・介護基盤の整備
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- 待機児童は令和7年4月1日時点で14人と、依然として「ゼロ」の達成には至っていませんが、令和8年度からの認定こども園整備、就学資金貸付制度の周知等により、保育の受け皿拡充と保育士確保に取り組んでいます。
- 認知症グループホームの整備、特養や看護小規模多機能型居宅介護の整備事業者選定など、第8・第9期介護保険事業計画に基づき介護基盤の強化を進めています。
- 子育てでは、産前産後・家事育児支援事業の要件緩和、ファミリー・サポート・センターの機能強化により、「働きながらの子育て」を支える土台を広げてきました。
- 防災・減災への備え
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- 小中学校を中心に、避難所に指定される施設には順次太陽光パネル・蓄電池整備を進め、防災拠点機能の強化を図っています。
- 要支援者の防災では、福祉避難所の協定を11事業所と締結し、避難行動要支援者の個別カルテも612件(全体の23%)策定済み。
- 地区防災訓練は、令和4〜6年度で全15地区・延べ5,702人が参加し、「自助・共助・公助」の底上げを図ってきました。
- 「未来共生災害救援マップ」を試行導入し、災害情報の“見える化”にも着手しています。
2.ポイント2「頼れるきさらづ」 ― 官民連携で、チャレンジを支え合うまちへ
- オーガニックとSDGsで、地域循環共生圏の土台づくり
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- 「第3期オーガニックなまちづくりアクションプラン」のもと、企業・団体・市民・教育機関など、多様なステークホルダーと対話を重ね、「きさらづ地域循環共生圏」の創造に向けたネットワークを構築。
- 出前授業を通じて、SDGsとオーガニックなまちづくりを子どもたちにも伝えています。
- 中小企業のデジタル化・IT活用支援
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らづBizにIT・WEBマーケティング、ビジュアルサポートの専門家を配置し、令和6年度には
IT・WEB相談:280者、延べ520件
ビジュアル相談:131者、延べ231件の相談に対応。 - アンケートでは、全ての事業者が「メリットを実感/今後期待」と回答しており、デジタル化による売上・集客向上に確かな手応えが出ています。
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らづBizにIT・WEBマーケティング、ビジュアルサポートの専門家を配置し、令和6年度には
- ごみ削減・資源循環・サーキュラーエコノミーへの挑戦
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- 粗大ごみリユース推進事業では、令和6年7月〜令和7年10月までに432品・約3.2tのごみ減量を達成。
- プラスチックごみ一括回収、小型家電の拠点回収を開始し、下水汚泥・衣類・剪定枝・給食残渣などの再資源化の検討も進めています。
- 下水汚泥の堆肥化では、「きさらづ地域循環共生アライアンス」が堆肥化施設の設計に着手。剪定枝堆肥化についても、経費や需要の課題整理を行いながら、最適なスキームを検討中です。
- 有機給食米と有機農業の拡大
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- 「きさらづ学校給食米プロジェクト」は、R元年:5名の生産者・3日間提供 → R6年度:21名の生産者・134日のうち96日提供へ拡大。
- R6年度は給食米62.7%を無化学農薬・無化学肥料米とし、R9年度には100%(153日)提供見込みまで道筋をつけました。
- 有機農業の耕作面積は、約1.8ha → 約33haへ拡大。有機JAS認証取得者も1名 → 13名、認証面積も約5ha → 約32haへ伸長しました。
- オーガニックブランドとツーリズムの展開
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- オーガニックライフスタイルEXPO、市内外イベント等に出展し、「木更津オーガニックブランド」の認知度向上を図りました。
- DMOと連携した「きさらづミライマナビ旅」は、里山・里海・オーガニック農業・SDGsパークを組み合わせた教育旅行プログラムとして進化。ガイド人材の育成にも取り組んでいます。
- アクアコインによる“巡る経済圏”づくり
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物価高騰対策として、20%ポイント還元キャンペーン等を実施し、地域通貨「アクアコイン」を通じた市内消費を後押し。
令和7年9月末時点で、
インストール数:44,461件
加盟店数:941店舗
チャージ額:約29.1億円
利用金額:約31.3億円
BtoB取引額:約1.18億円に達し、域内循環のエンジンとして機能し始めています。
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物価高騰対策として、20%ポイント還元キャンペーン等を実施し、地域通貨「アクアコイン」を通じた市内消費を後押し。
- まちの魅力・歴史資源の活用
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- 金鈴塚古墳出土品の国宝化を見据え、小3・小6向け副教材の配布、史跡と駐車場の環境整備を通じて、歴史への誇りと学びのきっかけを広げています。
- 文化芸術では、無料コンサートやアートイベント、市所蔵美術品展などを実施し、「身近に良質な文化に触れられるまち」をめざしています。
3.ポイント3「未来ある行政モデル」 ― 持続可能な自治体の基盤づくり
- 財政健全化と将来投資の両立
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- 市税収入は人口増加等もあり、令和6年度に224億円超という過去最高水準を更新。
- 地方債残高は273億円余と、平成23年度の水準まで減少しました。
- 一方、人件費・扶助費・物件費の増加により、経常収支比率は92.1%と高水準で、令和5〜6年度の2年間で107事業・約4,260万円の見直しを行うなど、限られた財源の中でのメリハリある財政運営に取り組んでいます。
- DXと業務改革、職員の意識改革
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- 内部情報系システムのサーバ・端末更新により、庁内の処理速度を改善。庁舎移転に合わせ、公文書の電子管理システム整備を進めています。
- オンライン申請システム「LoGoフォーム」は、R5.3末:48件 → R6.3末:415件 → R7.3末:650件 → R7.9末:814件と急増。公共施設予約システムも導入し、オンラインからの空き状況確認・仮予約が可能となりました。
- 管理職向けマネジメント研修、階層別研修等を通じて、定年延長も踏まえた職員の意識改革とマネジメント力向上を図っています。
- 新庁舎・未来創造館・市民交流プラザによる“都市のアップデート”
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- 駅前新庁舎は、令和10年4月開庁を目指し設計を進行中。ZEB Ready認証の取得、市内産木材の活用など、環境配慮と地域経済への波及を両立します。
- 朝日新庁舎は、イオンタウンとの官民連携により、当初予定を前倒しして令和8年1月5日開庁しました。更に市民サービスの利便性を高めます。
- 吾妻地区では、防衛省まちづくり支援事業を活用し、中規模ホール+中央公民館+図書館の複合施設の整備に着手。令和10年度中の供用開始を目指し、設計・補助金確保・寄附募集中です。
- 駅前2階には、市民交流プラザの整備を進めており、内装デザイン提案、条例制定、指定管理者公募に向けた準備を進めています。
- 公共施設・景観・土地利用のグランドデザイン
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- 公共施設等総合管理計画(H28策定・R5改訂)に基づき、ユニバーサルデザイン化・複合化・長寿命化の考え方を共有しながら更新を進めています。
- 「100年後も残したいデザイン」をめざし、景観アドバイザーによるデザイン会議を設置し、これまでに12回開催。富士見通りの景観計画改定などで専門的助言を行いました。
- IC周辺では、12号条例改正や地区計画の都市計画決定を通じて、産業用地整備支援事業を進めます。
- 地域力と市民参加の仕組みづくり
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- 地域推進職員制度を見直し、地区担当職員制度を強化。原則「その地区在住の職員」がまちづくり協議会に参加し、令和6年度だけで延べ226人・645時間を派遣しました。
- 自治会への負担軽減として、緑の募金や港まつり協賛金の依頼を見直し、行政と自治会の役割分担を整理しています。
- 市制施行80周年では、「きさらづ未来会議」を通じて高校生〜45歳までの市民による「きさらづ未来ビジョン提言書」が市長へ提出され、第3次基本計画に可能な限り反映しています。
- 市民の「身近な不都合」を拾い上げる仕組み
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- 自治会要望は、市民活動支援課で一元受付し、従来の窓口・メールに加えてLINE WORKSでの提出も可能に(R5から)。
- 市民からの意見は、市公式HP・LoGoフォーム・朝日庁舎ポスト等で受け付け、年間約300件の声を担当課につなげています。